政府税調の租税回避議論、組織再編はそれだけで判断できるか

政府税制調査会で、租税回避への対応と税理士・金融機関の助言のあり方が議論されています。私は報道を見て、思わず「イエローカード⁉」と書きました。ただ、組織再編については、税負担が下がるという一面だけで判断できないですよね。

財務省庁舎の資料写真(2025年撮影。政府税調の会議写真ではありません)。撮影:Nori Norisa/Wikimedia Commons、CC BY 4.0。原画像の縮小版を使用。

税理士・金融機関への行動規範も検討課題に

11月4日付の政府税調の財務省・国税庁説明資料では、税理士や金融機関などのタックス・プランニングに関する行動規範、租税回避を指南する事業者への規制などが、今後の検討課題として挙げられています。いずれも検討段階の話で、規制や罰則が決まったという意味ではありません。

組織再編そのものをどう見るか

資料には、組織再編や資産の取得が出てきます。しかし、組織再編そのものが悪いわけではありません。例えば、事業承継や経営上の必要から再編を行い、その結果として税負担が減ることもあります。資料も、こうした行為まで広く「租税回避」と判断しないよう、丁寧な議論が必要だという意見を紹介しています。

私がFacebookで「それだけでは判断できないですよね」と書いたのは、まさにこの点です。個々の目的や実態を見ずに、評価額や税負担の変化だけで良し悪しを決めることはできません。どのような行為を問題とし、どのような助言が求められるのか。これからの議論を見ていきたいと思います。

関連する話題として、非公開株式の評価と事業承継税制をめぐる対談の報告もご覧ください。

出典:牧口晴一のFacebook投稿、政府税制調査会の2026年11月4日説明資料。