朝一に「経営計画」の相談に応ずる。
当事務所では、インターネットを使って経営計画を毎月フォローすることまで可能だ。しかし・・・
受託するのは簡単だが、通常の財務会計がやっとの会社に
全社的な経営計画を導入するのは容易ではない。
「経営計画さえ導入すれば・・・」と考えるのは早計で、もしそうなら社長は不要だ。
建設業で言えば、工事台帳もリアルタイムで出来ていなければ
銀行向けの「経営計画書」は出来ても、
「絵に描いた餅」となり、翌日からの経営の道具となりえない。
従って、仕事だから受けたいものの、今日の社長にはその体制が出来るまで、
受託は見合わせることをお伝えして、徐々にレベルアップすることにする。
そうでないと、お客様に効果の無い、無用な支出を強いることになるからだ。
お話が長引き、そのテーブルで新幹線の予約を数本遅らせて、
上京しての研修は遅刻して参加することとなった。今回の内容は・・・
「遺言活用法」や「遺産整理業務」である。「遺言信託」は信託銀行が有名だが
信託銀行の手数料は高い・・・最低が105万円である。普通は200~300万円である。
当事務所で引き受けるのは、それより低いのだが・・・
宣伝力は信託銀行には敵わず、優良客を取られているのは事実であろう。
立て続いた相続案件のお客様から、相次いで
「信託銀行より無茶苦茶安いんですね・・・」と言われたが
残念ながら、我々に依頼して頂けたお客様しか気づくことはないし、
我々税理士も、その差をアッピールできるほどの広告力を持ち得ないのが悔しいところである。
今日のセミナーでも、税理士と信託銀行の「ライバル関係」が一緒に講演するので
微妙な緊張関係の空気が漂っていた・・・
共存共栄が図れる道はあるのか、ある大手の会計事務所のように敵対関係をもろにしていくのか・・・
当事務所のような小さな事務所では、勿論、後者の方法は取り得ない。
銀行が引き受けられないようなハイリスクの案件を引き受けることも一つの方法ではある。
現にそうした案件を銀行から紹介を受けたこともある。
その代わり、生きた心地がしない程、大変な業務になった。
今日も、税務署からその問い合わせがあって、来週、それに対応しなければならない・・・
相続人間では「争族」になる可能性があるが、
相続事案に関しての業務の担い手を巡っての「争い」になる可能性も無くは無い。
八重洲ブックセンターで在庫チェックすると、
『中小企業の事業承継』は2箇所のフェイスを維持していた。
『中小企業経営のための税制改正と会社法』はフェイスこそ無かったが2箇所に陳列されていた。
帰りの新幹線は3連休の前で長蛇の列で、予約してあった切符を受け取るだけなのに苦労した。
お土産の"はんぺん”と夕食代わりの惣菜を持ち込んで、匂いがプンプンしていたことだろう。
団欒で、はんぺんをチンして、妻もホクホクしながら笑顔で食す。