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視点をずらす+通達追加レジュメ+締切りに追われる作家は同じ

日曜7時過ぎ起床で、TV見つつ新聞チェックしながら、賞味期限が数日に近づいたレンジ加工食品「根菜と大豆こんにゃく麺のごま坦々風スープ」を食し、珈琲も飲む。今日は、東京都議会議員選挙で政治番組が多いが、わざと避ける。今夜、開票速報まで、その姿勢でゆく積もりである。

「ようこそ先輩」ではドキュメンタリー作家の森達也の「視点をずらす」を鑑賞する。森氏といえばオームの内部レポートだが、私は別のドキュメンタリーに疑義を示した作品で魅了されていたので鑑賞したが、期待に満たなかった。しかし・・・

「見る」とは「見ていない」との説明はまさにそうだ。私は、かねがね「見えるからこそ、誤魔化される」としてきた、これは思考停止に陥るもので、航空管制での「コリジョン(衝突)コース」で、視点をずらした先に多面理解と共に立体視があると考えている。

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「サンモニ」では、先日の大阪パチンコ店無差別放火殺人事件らを特集し「誰でも良かった」について、新潟青陵大学大学院(社会心理学)碓井(うすい)真史教授が上手にまとめてくれていた。

「これは『豊かさの副作用』ではないか?と私は思います。
貧しい社会の時には、自分はこういう生き方しかないと断念できる・あきらめることができたのですが、自由で平等で皆にいろんな可能性が与えられているよっていう社会なのに、自分には与えられていない。
もう自分は負け組みだ、結果は出てしまったと思い込んでしまった人達が、もうこんな人生いや、世の中を終わりにしてしまおうという、先進国に共通していること」

「自分だけで死ぬのではなく周囲を巻き込み、周り全部をなくしてしまいたい『拡大自殺』の心理」。

「誰でもいいから殺したかったと言う人達は、そんなに深い感情を持つほどの人間関係する作ることができなかった。
子供はただ泣くだけですけれども、大人はそのために一生懸命仕事をしたり、人を愛したりして、自分も愛を貰う、で甘えることができる。
でも彼らは極端に自信がないので、そういう、まともな甘え方の努力ができない。
ものすごく不器用な甘え方、それが犯罪であり、甘え型の攻撃だと思います。
誰でもいいから殺したい。でも本当は誰でもいいから殺したいという言葉の裏側にあるのは、誰でもいいから僕を愛して欲しい、僕を認めて欲しいという思いかなと思います。」

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コメンター中で注目した数人の方を“自分の考えを整理する”上でなぞると・・・寺島実郎氏(日本総研会長の肩書きになっていた)は、代替可能な労働の中にあって、「一人の人間として誇り高く生きてゆき、自分で立ち向かって行かねばならない。
だからこそ個として生きる力を身に付けてゆくような学習・教育によらなければならない。」

目加田説子中央大学教授は、
「誇り高く生きる。甘えることが苦手ということなのですが、犯罪を起こしている人は男性が多い。女性は甘えられる逃げ道があるが・・・」
これは、後述する、行動生態学の長谷川眞理子氏が『サイエンス0』で仰っていたことと同じだ。

造園家・桐蔭横浜大学教授の涌井氏は、「過保護な植木鉢で根が回って根腐れている。」
「名もなく貧しく、美しく、そして一隅を照らす・・・という日本の昔からの精神構造にもう一度思いをいたさねばならない。」

毎日新聞の解説員の岸井氏は
「豊かさの副作用と言われたが、本当の豊かさって何だとか、本当の幸せって何だってことが判らなくなってきちゃった。
これらの共通項は、これは個人情報とメンタルの面があってあまり出していないんですが、親子関係・家族関係が非常に悪いのと、いじめや虐待があってそれが爆発してきている。
さっき皇后陛下の子守唄の話がありましたが、何故あれに懐かしさを感じるかと言えば、そういう家庭から始まってゆく・・・」
それは、先日私があの子守唄を聞いて生母のことを思い出して味わった感覚と同じであった。

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先の、目加田氏の発言で私が書いた長谷川氏の言を復習すると・・・
行動生態学での予想1として「殺人を犯すのは男性が多い」。
予測2として「20代男性の殺人が特に多い」。それは繁殖を巡る雄の動物としてのユニバーサル・カーブと名付けれれている。

しかし、ここで注意しなければならないのは、今朝の森達也氏の「視点をずらす」ことをしてみると、驚くことが判る。実は殺人は統計的にも減っているのである。
長谷川氏は、無差別殺人などの報道で異なった印象を多くの人々が持っているが、日本は、高度成長期から2000年に向けて、このユニバーサル・カーブが示す殺人率が著しく減少しているとの統計データをしめしていることである。

したがって、私の予想では、殺人の対象が、従前は知り合いの中で起きていたが、経済を中心としてすべての原因と結果が良きにつけ悪しきにつけグローバル化して、自分が上手く行かないのは、「あの人」という特定の人物でなく、「この社会」になったがために、殺人の対象も変化した・・・と全く違う意見を持つに至る。

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何故、こんなことに関心を持つのか?それは、今書いている新規原稿にも不思議に関係している。それをまだ上手く説明はできない。ただ、勘としか言いようがない。
それは、昨日の雑誌原稿を新幹線の中で構成を構想しているときにも、閃きを得たのに似ている。

そうでなければ、「唯の通達の解説」に終始してしまうからである。これを戒めて中央経済社のデビュー作を書いた。だから熱くなれたのだった。
昼食後には、これに関連して、その閃きを得た『ポアンカレ予想』を復習することになる。

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朝のPC辞書の修復ができたようだ。(今後のために備忘記録を書いておく。「救急ツールボックス」のようなアイコンから辞書ツールの上のプロパティで「辞書ツール」の修復を選んだらできたのだ。)

7泊の出張の間に録画がほとんど一杯になってきていたので、頭だしチェックをして、見るもの見ないものを選別して20タイトルほどを消去した。
10時半過ぎからは、「サンプロ」で竹中平蔵氏らの経済予測を聞く。ポスト自動車と強いアメリカの製造業の話に聞き入る。

頭脳の疲れを癒すため、ゆで小豆缶を開き食してエネルギー補給する。昼食は勉強に集中する長男と妻との三人。

昼休みにブログを書きつつ、『笑いが一番』の『演芸はてな』のコーナーで「ながす」「逆ながし」を学ぶ。1時半過ぎから、今年初めて、生姜黒糖をミネラルウォーターで飲む。

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そして、再来週のレジュメを作成する。新しい通達を織り込む作業である。6時過ぎまで集中し、夕食は娘も戻り4人で囲み、後に公正取引委員会の委員に国会の人事で抜擢された浜田先生からメールが届き、懐かしさも相俟って思わず長文の、お話したいことを半時あまりかけてこの3ヶ月余の中に起きたこと・・・を書いて送信した。

レジュメの続きを作成し、8時から大河ドラマ鑑賞する。伊達政宗の登場、佐渡平定、北条の反旗など立体的な動きにこれまでの知識が整理されてきた。

8時45分に都議会議員選挙の出口調査が発表され、「民主第一党確実、自公過半数微妙」との報道はほぼ予想の範囲内である。私ばかりの予想ではないだろうが、当然に、過半数割れである。

9時からは『激流中国』の「病人大行列」も垣間見る。この番組は確か、何かの国際賞のトップを受賞しているはずである。驚きの実態についつい引き込まれる。しかし見ているとレジュメが進まないので録画に任せる。この後の『ソロモン流』も同じである。

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9時10分にレジュメに戻る。9時半に入浴。10時前に出ると、高校野球の応援から次男が帰宅。
ついつい『ソロモン流』で京料理を小半時見てしまう。CMのチャンスに我に返り、画面を切る。しかし11時からは『情熱大陸』で芥川賞作家の川上未映子の初めての長編小説の締め切りに追われる1年余りを追いかけるドキュメンタリー。

ジャンルは異なるが、締め切りに追われて、逃避と集中のためにホテルに篭るのが同じで笑ってしまった。何回も締め切りを守れず、遅らせ、遅らせ、遅らせ・・・それでも売れる物を創る執念も同じだ。結局は「売れたが勝ち」である。

無性に飲みたく食べたくなって、出張で残ったライトヌードルとワインと、ゆで小豆の残りなど、一気に食べる飲む。ストレスと褒美とごちゃ混ぜだ。しかし、ここしばらくのストレス開放策が功を奏し歯圧痕とその傷みは今日には消えていた。

鑑賞の途中で、大方の予想通りの自公過半数割れのスーパーが表示された。やっぱり・・・さあ、大変だ。ワイン飲んで寝る。疲れた!

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2009年07月12日 08:22に投稿されたエントリーのページです。

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